食パンやパンや焼き菓子の原材料の欄によく、ショートニングと書いてあります。
ショートニングって食品添加物?体に悪いのでしょうか?
そもそもショートニングが何かわかっていない人も多いと思います。その正体はなんでしょう。
この記事では、パンなどに使われているショートニングは体に悪いのか?ショートニングの代用としてラードは有りか無しか?こういった疑問を解決できます。
ショートニングとは
ショートニングは、植物油や動物油を原料とする、クリーム状(常温で半固形状)の食用油脂です。
正確に言うと、食品添加物ではありません。
食用油脂とは
食用にできる油脂。常温で液体の油と常温で個体の脂のすべてを言います。
食用油脂は、揚げ物に用いたり、炒めたり、パンに塗ったり、ドレッシングに使ったりします。
ショートニング
英語=shortening
ペストリー(クッキーやビスケットのようなもの)やパンを作るために使用されるバターまたは他の脂肪。
ショートニングの特徴
・ショートニングは、パンや焼き菓子によく使われています。
・ショートニングは無味無臭なので素材の味をそのままにさっくりと焼き上げる効果があります。
・揚げ油に使用して衣をパリッとさせる効果もあります。
ショートニングの代用にラードは有か無しか
ショートニングは、もともとはラードの代用品として作られました。
ですから、ショートニングの代わりにラードを使うことは有りです。
ショートニングはラードと違い、工業的に生産されるので品質のばらつきがなく、安価であることもあって多くの加工食品に利用されています。
一方、ラードは主に豚の脂でできていて、動物性油脂の一種です。
ラードはショートニングの無味無臭と違って、風味があり、こってりとしています。
常温では固体ですが、液状になりやすく、ハンバーグや餃子の具に混ぜ込んで使うことで料理をコクのある風味に仕上げます。
パンに使うショートニングは体に悪い?
ショートニングは、19世紀末のアメリカでラードの代用品として作られました。
ところが今では、ショートニングに含まれるトランス脂肪酸が健康を害する恐れがあるとして、2018年6月以降「トランス脂肪酸」の原因となる油の使用は原則認めないこととしました。
ショートニングは体に良くない、つまり体に悪いと言っているのですね。
海外では、ショートニングを食品に使うことを禁止しています。
日本でも早くそうなることを願います。
ショートニングに含まれるトランス脂肪酸
液状になっている植物油を固形状にするために水素を添加します。
その過程で一部の脂肪酸がトランス化し、トランス脂肪酸が生成されます。
トランス脂肪酸は、体内で生成されることはありません。
トランス脂肪酸は体に悪い
トランス脂肪酸は、とりすぎた場合の健康への悪影響が言われています。
また、トランス脂肪酸をとりすぎると心臓病のリスクが高まると言われています。
トランス脂肪酸を多く含む食品
マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、ビスケット類、スナック菓子やマヨネーズ、クリーム類など。
なお、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニングについて平成22年の調査では含有量が減少している。(食品安全委員会調査事業)
トランス脂肪酸の摂りすぎに注意
トランス脂肪酸の摂りすぎには注意が必要です。
トランス脂肪酸の摂取量について
総エネルギー摂取量の1%よりも少なくすることを勧告しています。
(食事、栄養及び慢性疾患予防に関するWHO/FAO合同専門家会合)
日本人が一日にとるエネルギー量の平均は1,900KCalです。
この1%に相当するトランス脂肪酸の量は約2gです。
トランス脂肪酸は天然の食品素材にも微量含まれていることがあるので、完全にとらないということはできません。
1,5斤の食パンの場合
ショートニング入りの食パンのトランス脂肪酸は最大0.5g含まれています。
1.5斤すべて食べた場合
計算=小麦粉380g+ショートニング約20gとするとそのうち約2%がトランス脂肪酸
参照元:いきぬき笑顔ご飯
パンに使うショートニングは体に悪い?代用としてラードは有か無しかまとめ
ショートニングはクリーム状の食用油脂です。
ショートニングは、それを作る途中でトランス脂肪酸が生成されます。
ショートニングは焼き菓子やパンによく使われている油脂です。
トランス脂肪酸が含まれていることで、体に良くない影響を与えます。海外では食品に使うことを禁止しています。
日本ではトランス脂肪酸の1日摂取量を取り決めていますが、あってないのと同じこと。
パン好きの方は特に、とりすぎに注意しましょう。
一汁三菜などバランスの良い食事をとることが大切です。
脂質・たんぱく質・炭水化物の3つを軸としたバランスの良い食事は、トランス脂肪酸だけを気にするというより、健康に悪影響を与えるものの量を少なくすることができます。
トランス脂肪酸をまったく取らないということは出来かねますが、食品を選ぶことを視野に入れてとりすぎを防ぐことはできます。