高齢者が歩行に必要な筋肉を身につけるには、筋トレなどのトレーニングは必要なのでしょうか。
高齢者にとって筋トレは難しいですし、できればウォーキングのみで済ませたいという方は多いと思います。
今回の記事では、高齢者が歩行に必要な筋肉をトレーニングで身につける方法と筋トレの重要性についてお話したいと思います。
高齢者のウォーキングで筋肉はつく?
一般的に高齢者は、歩幅が狭くなります。
つまり、歩行で大腿四頭筋を使わなくなり、関節で身体を支えるようにして、歩くようになるのです。
小股やすり足での歩行は、身体に負担がかからないため、高齢者は、比較的長時間ウォーキングに取り組むことができます。
しかし、このようなウォーキングでは、足腰を強化するための筋力をつけることは少し難しいかもしれません。
散歩感覚でウォーキングを長期間続けるのは運動にはなりますが、筋肉をつけることが目的なのであれば、大きな効果は望めません。
ウォーキングの効果
ウォーキングの効果は以下のように様々に発揮されます。
- 運動不足解消
- 怪我の防止
- 血液循環の促進
- ストレス解消
ウォーキングをおこなうと運動不足が解消されます。
運動不足が解消されると、
骨粗鬆症や肥満、高血糖などの生活習慣病の予防
も期待できます。
適度な運動で骨粗鬆症の予防にもなるのです。
また、ウォーキングをすることによって、脚はもちろん身体のバランスが良くなりますから、怪我の防止につながります。
腕を振る、姿勢を正すなど、全身を意識しながら、ウォーキングをおこなうと、脚だけでなく、全身の血液の循環が良くなります。
冷え症や肩こりも改善されるでしょう。
また、ウォーキングのメリットはこのようなフィジカル面におけるものだけではなく、メンタルの面でも効果もあります。
ウォーキングをすることで、リラックス効果のあるホルモンが分泌されるため、ストレスの解消が期待できるのです。
ところが残念ながら、ウォーキングをしたからと言って足腰に筋肉がつくとは言えないのです。
歩行に必要な筋肉はどれ?
人間が歩くとき使っている筋肉について説明します。
脚を上げるために使っている筋肉は、大腿四頭筋、腸腰筋、前脛骨筋です。
そして、上げた脚を前方に移動させるために使っている筋肉が、大臀筋、中臀筋、腓腹筋、ヒラメ筋です。
その他にも、上半身の姿勢をまっすぐにするために、脊柱起立筋や腹直筋も使ってます。
歩行するときに、腕を振ったとすれば、大胸筋や上腕二頭筋・三頭筋も使われます。
正しいフォームでウォーキングをおこなえば、全身の70%〜80%の筋肉が使われることになります。
筋トレとウォーキングどっちが先?
高齢者では、ウォーキングさえしておけば、脚腰に筋肉がつくと勘違いしている場合があります。
小股歩行やすり足歩行のように、筋肉に負荷のかからない歩き方では筋肉を鍛える効果が望めないのです。
そうであれば高齢になると特に、加齢による筋肉の衰えがありますから、意識して筋肉を鍛える筋トレをする必要が出てくるのです。
高齢者は、ウォーキングに加えて筋トレをすることをおすすめします。筋トレとウォーキングを組み合わせて行うことで筋肉が鍛えられ、筋力をつけることができます。
筋トレとウォーキングをする場合、まず筋トレをおこないます。筋肉量が増えると、体の基礎代謝が上がるため、脂肪の燃焼が促進されます。
この状態を基礎代謝が上がっていると言うのですが、基礎代謝が少しでも上がっている状態でウォーキングをおこなうと、脂肪を燃焼させる効果がよりアップするのです。
逆に、筋トレより前にウォーキングをしてしまうと、疲れてしまいます。
身体に疲労が残ると、筋トレのパフォーマンスが落ちてしまいますから、筋トレの効果が減少してしまいます。
このような理由から、筋トレが先、ウォーキングは後という順番でおこなうことをおすすめします。
高齢者は歩行に必要な筋肉をトレーニングで身につける・筋トレが必須まとめ
今回は、高齢者も歩行に必要な筋肉をトレーニングで身につけるには、筋トレが必須であるということについてまとめました。
ウォーキングは、誰にでもできる運動ですから、取り組みやすいですが、散歩の延長でトボトボ歩いているだけでは、もったいないでしょう。
なぜなら、高齢者に多い小股歩きやすり足歩きでは、足腰の筋肉をつけることは難しいからです。
出来るならウォーキングの前に筋トレをおこなうことと、ウォーキングをするときは全身の筋肉を動かすことを意識することを心がけてみてください。
ウォーキングは、身体と心の健康を維持する効果のある素晴らしい運動ですので、毎日の生活に取り入れるようにしましょう。